これからの時代は在宅ADLへの知識と経験がセラピストには必須である

2012年度以降の診療報酬改定や介護報酬改定は、在宅復帰を強く推進したものとなっている。

あらゆる病棟機能に在宅復帰要件が課せられ、在宅生活を支援するサービスも拡充している。

そのため、リハビリテーション職種の大半が在宅復帰や在宅生活維持への取り組みが求められる状況になっている。

1970年~2000年初頭までは、疼痛緩和、就労支援などがリハビリテーション職種に求められていたが、近年はその割合は減り、圧倒的に在宅復帰や在宅生活維持への取り組みが増加している。

在宅復帰での問題となる事例として下図のようなものがある。

在宅ADLが上手くできない事例

入院医療機関でのADL動作が改善したが、在宅復帰後、在宅におけるADL動作がうまく出来ないという事例である。

なぜ、在宅におけるADLの改善が難しいのか?

それは、住宅という構造に対して動作を適応させていく必要があるからである

玄関・上がり框・階段・浴室・トイレなどは各家庭で異なる形状をしている。

そのため、動作を遂行するためにはそれぞれの構造物に対して適した身体機能を発揮しなければならない。

理学療法士・作業療法士は動作を科学的な知識を用いて解釈できる数少ない医療専門職である。

在宅復帰や在宅生活維持が求められる地域包括ケアシステムの時代において、在宅ADLが支援できる理学療法士・作業療法士が活躍できる市場は巨大である。

今こそ、改めて在宅ADLに注目をしてはいかがだろうか?

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
あずま整形外科リハビリテーションクリニック
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授

イラスト提供
福山真樹

理学療法士×イラストレーター
医療・介護等の現場を、医療職種の胸の内まで分かりやすくイラストで伝える。
臨床で勤務する理学療法士だからこそ描ける作品を医療関係者等へ提供し、書籍・学会・福祉機器紹介PV等、様々な場面で用いられている。
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