年末のご挨拶に変えて2023年を振り返ります

株式会社WorkShift代表取締役の高木綾一です。

2023年は新型コロナウイルスの影響も少なくなり、弊社を取り巻くビジネス環境も新型コロナウイルスのパンデミック以前に戻りつつあります。

代表的な事例としては、対面型の研修会が増えてきたことです。

オンラインで実施していた様々な学術大会もほぼ対面型に戻ると同時に様々な研修も対面型に移行しました。

私もありあがいことに2023年は全国10か所ほどの所で、研修会講師を務めさせていただきました。

ただ、以前のように対面セミナーに多くの受講生の方が参加する状況には至っていない印象です。

これは、オンラインセミナーがある社会に容認されたため、オンラインセミナーと対面セミナーに参加者が分散した結果だと思われます。

したがって、対面セミナーは以前より「対面でしか提供できない価値」を提供する必要が増したと言えるでしょう。

今後の教育研修事業の業界は、オンラインセミナーと対面セミナーが共存していく時代におけるコンテンツ作りが大きな課題になったと思われます。

弊社としてはオンラインセミナー・リハビリ部門コンサルティングが堅調に推移した一年でした。

また、理学療法士養成校における「理学療法管理学」「内部障害理学療法」等の非常勤講師のご依頼を多数いただき、学生教育にも忙しかった一年でした。

現在は2024年の夏ごろまでに発売を予定しております新刊の原稿作成に取り組んでおります。

今回もマネジメントに関する内容の力作になると思いますので、発売が決まれば、改めて発表をさせていただきます。

また、2024年は診療報酬・介護報酬改定もあり、コンサルティング会社として様々なコンテンツの提供やコンサルティング案件への対応が忙しくなりそうです。

私ももう少しで47歳になります。

実は2024年は創業10年目のなんです。

なので健康管理を怠らず、元気に10周年を迎えられるようがんばります。

2024年もどうか皆さんよろしくお願いいたします。

第105回全国高等学校野球選手権記念大会で登坂した息子です。
2024年は高校野球最後の年ですので親として精一杯支援します。

 

2024年度 診療報酬・介護報酬同時改定のキーワード 「水平連携」

2011年前後より地域包括ケアシステムが導入され、早10年以上が経過した。

この間、地域包括ケアシステムの構築が積極的に進められた。

特に、急性期―回復期―慢性期に患者が流れていく「垂直連携」が確立し、医療の機能分化は目覚ましく発展した。

医療の機能分化により、「急性期の在院日数低下や重度化」・「回復期におけるの早期の患者受け入れとADL改善後の在宅復帰」などは明確に効果が表れたといえる。

後期高齢者が爆発的に増加する2025年を前に、早期在宅復帰に向けた患者の流れが確立できたことは、地域包括ケアシステムの大きな成果と言えるだろう。

それでは2025年を目前にした2024年の診療報酬・介護報酬の同時改定では、何に重点が置かれた改定が行われるだろうか?

厚生労働省が新たに出してきたキーワードが「水平連携」である(図1)。


図1 水平連携

これは医療において患者が急性期ー回復期―慢性期に流れていく「垂直連携」とは異なる概念である。

水平連携とは
患者の住まいの圏域の医療機関や介護事業者等が、疾患やADLの状態に応じたサービスを提供し、可能な限り入院をせずに在宅で生活を継続することである。

「垂直連携」の仕組みが完成したこと、2025年以降、後期高齢者が急増することを踏まえると在宅療養を行う高齢者の数が必然的に増加する。

そのため、厚生労働省は2024年度診療報酬・介護報酬同時改定では「水平連携」に力を入れた制度改定を実施する。

「水平連携」に関して予想される改定の項目は診療報酬の「かかりつけ医機能の強化」と介護報酬の「新たな複合サービス」である。

かかりつけ医機能の強化は、近年の診療報酬改定で継続的に行われてきた。

2022年度の診療報酬改定ではかかりつけ医機能を評価する「機能強化加算」の要件の見直しが行われた(図2)。

図2 機能強化加算の見直し内容

かかりつけ医が行うべき項目を加算の要件にしていることが伺える。

2024年度の診療委報酬改定では、「かかりつけ医機能を患者に書面にて説明すること」、「かかりつけ医機能を発揮している医療機関としての情報を詳細に公開する」などをさらに求めていくことが予想される。

かかりつけ医機能を強化することで、「慢性疾患を有する患者が入院することなく、在宅にて長期間療養できること」を狙う。

新たな複合サービスでは介護保険における「通所サービスと訪問サービスの複合化」について規制緩和が行われる。

通所介護と訪問介護

通所リハと訪問リハ

療養介護と訪問看護

などを一つの介護保険事業所にて複合的に運営できる規制緩和となる。

次のような状態を複合的に満たす利用者は通所サービスと訪問サービスを組み合わせることで質の高いケアが実現できると考えられている。

医療的ニーズが強い

在宅での生活の希望が強いが24時間の介護が必要である

介護者の介護負担軽減のためのレスパイトが必要である

このような状態の方は今後右肩上がりで増えていくと考えられ、新たな複合サービス導入が検討されている。

2023年度の改定では水平連携に関する改定項目がどんどん出てくると思われる。

各医療機関、介護事業所においては今より最新情報をキャッチアップして、改定に備えてほしい。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術・経営管理学)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授

第20回島根県理学療法士学会にて基調講演を担当せていただきました!

2023年5月20日 土曜日に株式会社WorkShift 代表取締役 高木綾一が
第20回島根県理学療法士学会にて基調講演を担当させていただきました。

講演テーマは
「これからの理学療法士としてのキャリアデザイン~セルフマーケティングの視点~」でございました。

理学療法士にセルフマーケティングが必要な社会的背景
セルフマーケティングの基本戦略
ステークホルダーの明確化
自己のメディア化
などについて事例を用いて解説をさせていただきました。

基調講演終了後には、参加者の方より鋭い質問をいただきまして、質疑応答も白熱したものになりました。

私、高木綾一が「リハビリテーション職種にキャリアデザインの考え方が浸透していないことは社会課題である」と考え、その課題解決に寄与したいと考え、株式会社WorkShiftを設立し起業したのが2014年でした。

起業後、キャリアデザインに関する書籍の出版、キャリアカウンセリング、キャリアデザインに関するセミナーを開催しておりまたが、この数年は多くの理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の学術団体よりキャリアデザインに関する研修講師の依頼を頂くようなりました。

今回も歴史ある島根県理学療法士様より、基調講演のご依頼を頂いたことを大変光栄に思うとともに、リハビリテーション職種のキャリアデザインの推進という使命を全うしなければならないと強く感じました。

この度は、第20回島根県理学療法士学会
大会長    高見由美先生
準備委員長  野口瑛一先生
担当座長   藤丘 政明先生
県士会会長  小川昌先生
県士会副会長 江草典政先生
学会運営スタッフの皆様方
には大変お世話になりました。

厚く御礼を申し上げます。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術・経営管理学)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授

 

運動器疾患リハビリ 査定・返戻が多い問題

近年、中小病院や診療所における外来の運動器疾患リハビリの査定や返戻が増えています。

査定とは
医療機関の請求に対し、審査側が不適当と判断した項目の内容を修正(減額・減点など)し、調整された額で支払いが行われること

返戻
医療行為の適否が判断し難い場合に、審査側が一方的にレセプト自体を差し戻すこと

特に以下にようなケースで、査定や返戻が行われることが目立っています。

①運動器リハビリの2単位以上
術後や外傷の病名ではない場合に2単位以上の請求が査定・返戻される。
特に変形性膝関節症などの変性疾患では2単位以上の請求が査定・返戻される。

②85歳以上の方への運動器リハビリ
85歳以上の方への運動器リハビリは単位数が増えれば増えるほど、査定・返戻される傾向がある。
4単位以上は特に認められにくいことが多いが、術後であれば6単位の請求は通ることが多い。

③腱鞘炎、ばね指、テニス肘・アキレス腱炎などの過用や炎症性疾患
炎症性疾患にてADLの低下が著しくないと判断された場合、消炎鎮痛処置が適当が判断されることが多い。

④消炎鎮痛処置と疾患別リハビリを併用している場合
一つの医療機関で消炎鎮痛処置と疾患別リハビリを併用している場合、「消炎鎮痛処置のみで充分である」と判断され、疾患別リハビリが返戻される傾向がある。

⑤病名転がしをしている場合
算定上限日数の150日を迎えるタイミングで病名を変更している場合、個別指導にて相当数の人数のレセプトが返戻された事例が全国各地で認められている。
安易な病名変更は、審査機関で捕捉されていることを認識するべきである。

適正な保険診療(公平性・信頼性)を確保していくことが、公的医療保険制度の機能を守るために極めて重要であることから、医療機関における疾患別リハビリの請求は診療報酬ルールに則り正確に行うできしょう。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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修士(学術・経営管理学)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授

 

リハビリ部門に必ず存在する評論家セラピストへの対応

リハビリテーション部門には必ずと言っていいほど、自ら行動や提案をすることなく、人の提案を批判する評論家セラピストがいる。

組織が大きくなればなるほど、評論家セラピストが増える確率が高くなる。

評論家セラピストは組織に害を与えることが多く、組織運営の停滞や士気の低下につながる。

そのため、評論家セラピストに対するマネジメントは極めて重要と言える。

では、なぜ、自ら行動をすることなく相手を論評するだけのセラピストがいるのだろうか?

それには次のような理由が考えられる。

①セラピストや社会人としての知識やスキルが低い
そもそも、コミュニケーション能力などのヒューマンスキルやリハビリテーションに関する知識が低いために、組織の課題に気づくことや他人に提案するだけの力量がない。
知識やスキルがない人ほど、一定の手順や原理原則に従うことで仕事をこなすため、組織の課題解決のための臨機応変な対応を苦手とする。
そのため、臨機応変な業務変更や行動を批判しやすい。

②相手に意見することで存在意義を高めようとする
セラピストや社会人として知識やスキルが低い人間が自分の存在意義を高めるために「人や組織に意見すること」で自分を誇示する。
あるいは、自分より能力の低い新人や消極的な人に対して、助言をすることで周囲のからの信頼を得ようとする。
しかし、普段から定型的な業務しかできないセラピストなので、色々な意見を言ったとしても周りからすると「お前が言うな」と思われているため、決して存在意義が上がることはない。

③保身の気持ちが強い
保身の気持ちが強いと「自ら行動し、失敗した時の周囲からの批判を恐れる」ため、行動や提案を控える気持ちが強くなる。
プライドの高い人ほど、周囲からの批判に耐えられないため、保身の気持ちが高い。

それでは社内評論家に対してはどのように対応をすればよいのだろうか?

以下のようなマネジメントを意識することが社内評論家の行動変容を流したり、評論活動を抑止することになる。

①組織が求めるのは自ら提案し、行動する人であることを明示し、そのような人を高く評価することを宣言すること。

②組織は自ら行動するギバーを必要とし、利益を甘受するだけのテイカーは不要であることを宣言すること。

③研修で得た内容を組織に対してアウトプットできる人材を育成すること。

これらの3点を組織内にて徹底することが社内評論家抑止につながる。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
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修士(学術・経営管理学)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授