優秀な人材ばかりだと組織は滅ぶ。人材の組み合わせが組織活性化の鍵。

良い人材を採用しているのに組織が前に進まない

みんな、優秀な人なのに組織がまとまらない

という愚痴は筆者のクライアントの口からよく出てくる。

良い人材、優秀な人の定義は難しいが、一つだけ言えることは良い人材や優秀な人の多い、少ないが組織の活性化を決める訳ではないということだ。

例えば、専門職で、知的能力や分析能力が高く、物事に慎重を進める優秀な人材が多い職場だとしよう。

このような職場だと、診療報酬改定や介護報酬改定のダイナミックな変化が求められるときに、物事を決断して、事業を前に進めにくい傾向がある。

冷静に分析する姿勢は、変化が求められる時節では組織にとってはマイナスな力となりやすい。

しかし、数字やエビデンスの裏付けが必要な医学的な決断が必要な時は、冷静に分析する人物が必要である。

つまり、組織を取り巻く環境に応じた柔軟な運営を実現するためには、多様な能力の人材の組み合わせが必要であると言える。

冷静で分析肌の人
実践主義でイケイケの人
組織をまとめ、情熱にあふれる人
周囲との調和に合わせて物事を進める人
などの人がバランスよく組織に所属していることが組織活性化に結び付く。

医療や介護の面接では、組織活性化まで考えて人材を採用していない。

資格を持っていればよい
一見、優秀な感じがする
などの非常にハードルの低い採用となっている。

医療機関や介護事業所が増加する現代では、組織活性力が持続的な競争優位性を保つ。

あなたの組織は、優秀な人であれば無条件で採用していませんか?

それを繰り返していると、組織活性化がどんどん低下するかもしれない。

執筆者
高木綾一
セミナー講師
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科