まず、管理職は自立と自律の獲得を目指せ

自立
他者からの支配・援助に頼ることなく、独立した存在であること
自律
他者からの支配・制約を受けずに自身の規範に従って行動すること

周囲の人を批判したり、自分を保身している管理職には、自立と自律の精神は宿らない。
他責している人は、「自分の人生や仕事は他人によって支配されており、自分は周囲の環境に支配されている奴隷です」と宣言をしているようなものである。

人間は、物事を自分でコントロールする力を失うと強い絶望や無力感を感じる。無力感は防衛機制を作用させ、周囲への責任転嫁を生む。周囲への責任転換は人間関係を悪化させ、さらに自立と自律が難しい状況が作られる。

他責の感情は管理職にとって最大の敵であり、課題である。他責をしたところで、状況は何も変わらず、事態も好転しない。管理職は、自立と自律の精神を持つことで、はじめて自ら状況を打開し、組織に対する責任を負うことができる。
そして、自立と自律ができるようになれば、「自分の人生の主人公を自分自身が演じられる」という感覚が得られ、人生や仕事への推進力が増していく。

管理職として何をすればよいか?と悩んでいる人は、自分自身の考え、自分のやりたいこと、自分が周囲にしてあげたいこと、自分の強みについてまず考えることである。

目の前の仕事を一生懸命にこなすことで、管理職の仕事から逃げている人を多くみる。しかし、管理職の仕事は目の前のルーティン作業を一生懸命にすることではない。管理職の仕事は、組織が多くの成果を出せるようにマネジメントを行うことである。

そのためには、組織に責任を負う姿勢を持つことが重要である。
そして、自立と自律の姿勢を持つことが組織への責任を負うことにつながる。