セラピストが起業をしない理由

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の起業率は非常に低い。

日本人の起業率は4%から6%と言われている。

これはヨーロッパやアメリカが10%前後であることを考えると日本の起業率は非常に低い。

そして、ある報告によると日本の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の起業率は0.1%である。

日本ではセラピストの起業は全く一般的なものでないと言える。

なぜ、セラピストの起業が少ないのか? こ

れに関しては次のような理由が考えられる。

理由①
セラピストはそもそもの起業に関連する職業的自己概念を持ち合わせていない。
つまり、起業に関する価値観が薄いため、起業志望者そのものが少ない。

理由②
セラピストへの起業支援の環境が整っておらず、起業への心理的ハードルが高いため、起業に対するインセンティブが少ない。
職能団体や養成校でも起業に関する講座は圧倒的に少ない。
そのため、希望志望者であってもどのように起業をして良いのかわからず、起業を諦めてしまう。 change 地域包括ケアシステムでは、自助と互助の促進が行われているが、これらの分野の活性化にはセラピストの起業が必須である。

リハビリテーション関連分野でセラピストが起業しなければ、自助と互助の分野が他企業や他職種に奪われてしまうだろう。

したがって、早急にセラピストの起業を促進する必要がある。

執筆者
高木綾一 セミナー講師 株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)(経営管理学)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授