テレワークとテクノロジードリブンの社会は決して華やかな世界ではない件

新型コロナウイルスによるテレワークの推進やテクノロジーの進展により、社会構造は大きく変わろうとしている。

テレワークとは何か?

情報通信技術を活用し時間や場所の制約を受けずに働くこと
「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語であり、日本では在宅勤務、リモートワークと呼ばれることが多い。

テレワークでは、人と人が顔を合わせることが少ないため、アナログなコミュケーションが乏しくなり、ITなどを利用したデジタル情報に基づくコミュニケーションが多くなる。

そのため、人間性の評価より、仕事の成果を評価する局面が増えていく。

同じ職場であれば、人当たり、優しさ、チームワークなど様々な人の情意面を感じることができるが、テレワークだとデジタル情報の交換が中心であるため情意面の情報が乏しくなる。

そうなると、人の評価は「成果」が中心とならざるを得ない。

また、AI、アプリ、ロボットなどのテクノロジーが進展すれば人間の仕事内容はより高度化が求められるようになる。

単純作業はテクノロジーが担い、より創造的で生産的な仕事を人間が担うことが期待されるようになる。

身近な事例を挙げると、Google社が提供しているGoogleフォームがある。

Googleフォームを用いれば、顧客が入力した様々なデータを簡単にデータ化し、グラフも作成してくれる。

つまり、人間が手作業でする手間を省いてくれているのだ。

テクノロジーが発展すればするほど単純作業から人間が解放されるが、その反面、人間の知識、技術、創造性の向上が必須となる。

オンラインや在宅勤務の進展が進めば進むほど、人間は高度化されたスキルが求められる上に、さらに、成果で判断されることになる。

このような状況にうまく適応できる人にとっては、テレワークやテクノロジードリブンの社会は幸せかもしれないが、適応できない人にとってはストレスが増加するだろう。

医療や介護でも在宅勤務やオンラインによる業務が増加していることが好ましいと思われがちだが、決してそうではない面もあることを認識するべきである。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
あずま整形外科リハビリテーションクリニック
茂澤メディカルクリニック
たでいけ至福の園
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学 客員准教授