リハビリ部門に必ず存在する評論家セラピストへの対応

リハビリテーション部門には必ずと言っていいほど、自ら行動や提案をすることなく、人の提案を批判する評論家セラピストがいる。

組織が大きくなればなるほど、評論家セラピストが増える確率が高くなる。

評論家セラピストは組織に害を与えることが多く、組織運営の停滞や士気の低下につながる。

そのため、評論家セラピストに対するマネジメントは極めて重要と言える。

では、なぜ、自ら行動をすることなく相手を論評するだけのセラピストがいるのだろうか?

それには次のような理由が考えられる。

①セラピストや社会人としての知識やスキルが低い
そもそも、コミュニケーション能力などのヒューマンスキルやリハビリテーションに関する知識が低いために、組織の課題に気づくことや他人に提案するだけの力量がない。
知識やスキルがない人ほど、一定の手順や原理原則に従うことで仕事をこなすため、組織の課題解決のための臨機応変な対応を苦手とする。
そのため、臨機応変な業務変更や行動を批判しやすい。

②相手に意見することで存在意義を高めようとする
セラピストや社会人として知識やスキルが低い人間が自分の存在意義を高めるために「人や組織に意見すること」で自分を誇示する。
あるいは、自分より能力の低い新人や消極的な人に対して、助言をすることで周囲のからの信頼を得ようとする。
しかし、普段から定型的な業務しかできないセラピストなので、色々な意見を言ったとしても周りからすると「お前が言うな」と思われているため、決して存在意義が上がることはない。

③保身の気持ちが強い
保身の気持ちが強いと「自ら行動し、失敗した時の周囲からの批判を恐れる」ため、行動や提案を控える気持ちが強くなる。
プライドの高い人ほど、周囲からの批判に耐えられないため、保身の気持ちが高い。

それでは社内評論家に対してはどのように対応をすればよいのだろうか?

以下のようなマネジメントを意識することが社内評論家の行動変容を流したり、評論活動を抑止することになる。

①組織が求めるのは自ら提案し、行動する人であることを明示し、そのような人を高く評価することを宣言すること。

②組織は自ら行動するギバーを必要とし、利益を甘受するだけのテイカーは不要であることを宣言すること。

③研修で得た内容を組織に対してアウトプットできる人材を育成すること。

これらの3点を組織内にて徹底することが社内評論家抑止につながる。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術・経営管理学)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授