「他人の目が気になる」なんて、ばかばかしい

他人の目が気になる人が多い。

他人の目が気になって、自分のしたいことができない、発言したいことが出来ない人が多い。

他人の目が気になることの弊害は大きく、キャリアデザインにはマイナスの影響を及ぼすことが多い。

他人の目が気になるというのはどういう機序なのだろうか?

他人の目が気になるというのは実は本質をとらえた表現ではない。

他人の目に映る「自分」を気にしているが正しい表現である。

つまり、自分で自分を認めることが出来ないため、それを世間に公表したくないという一種の自己否定の心理が「他人の目を気にしている」と言うことである。

もう少し端的に表現すれば、「保身の心理」だと言える。

自分が取り組んでいること
自分が好きなこと
自分が考えていること
自分の人間性
などについて自己否定をすればするほど、他人の目が気になって仕方がなくなり、それらの事実を封印することで、心理的安定を図っている状態と言える。

では、果たして周囲の人はそれほどあなたに興味があるだろうか?

それほどあなたの行動に対して反応するだろうか?

多くの人は、あなたのことなんか考えていないし、みんな自分のことで精いっぱいである。

あなた自身も、他人の行動に逐一反応しているだろうか?

他人は自分が思うほど自分のことを考えてはいない。

そんなことばかり気にして無駄なエネルギーを使うのはもったいない。 0ea25d7c2d7dba7767481d8558abafe7_s 人間は忘れる動物である。

ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスの発表した「エビングハウスの忘却曲線」によると
20分後には42%忘れる
1時間後には56%忘れる
9時間後には64%忘れる
1日後には67%忘れる
2日後には72%忘れる
6日後には75%忘れる
31日後には79%忘れる とのことである。

つまり、相当な出来事でない限り、周囲の他人があなたについて興味を示し続けることはないと断言できる。

キャリア・デザインは主体性が重要である。

自らの判断と決断で自分の人生を決めていくことが原則である。

もちろん、判断や決断のプロセスにおいては、自分の置かれている環境も配慮しなくてはならない。

しかし、そのプロセスは他人の目によってコントロールされるものではなく、自分自身の主体性で実行しなければならない。

他人の目を気にするなんてやめた方がいい。

それは、自己否定であり、保身である。

また、誤解を恐れずに言うと、誰もあなたにそれほど興味はない。

 

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
茂澤メディカルクリニック
たでいけ至福の園
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学 客員准教授

嫌なことを沢山経験するから本当にしたいことが見つかる

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の中には、「やりたいことがみつからない」という人が多い。

この「やりたいことがみつからない」現象は、キャリア開発の大きな障壁となり、次のような悪循環を招く。

やりたいことがみつからない
→何をして良いかわからない
→何も行動しない
→人との出会いや出来事が発生しない
→やりたいことがみつからない

つまり、やりたいことがみつからないという視点に囚われていると、永遠に「やりたいこと」と出会うことはできない。

世の中には、「やりたいこと」をして成功している理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は確かにいる。

脳血管障害の研究者でもある理学療法士
呼吸リハビリテーションの匠である理学療法士
認知症リハビリテーションに長けている作業療法士
応用的動作能力の改善に強い作業療法士
全身的にアセスメントができる言語聴覚士
高次脳機能障害や認知機能の研究者である言語聴覚士
など、自分のしたいことを「やりまくっている」セラピストは沢山いる。 路上に置かれたドア それでは、この人たちは最初から、「やりたいこと」に出会うことができたのだろうか?

結論から言うと、最初からやりたいことに出会う人は皆無である。

「やりたいこと」を実践できている人は、多くの「やりたくないこと」を実践し、自分の価値観を研ぎ澄ましたうえで、「やりたいこと」にたどり着いている。

少し、哲学的に表現すると、「やりたいこと」は「やりたくないこと」が存在することで初めて成立すると言える。

したがって、「やりたくないこと」を経験しない人には「やりたいこと」との出会いはない。

幸いにも世の中や職場には「やりたくないこと」は、沢山存在している。

「やりたくないこと」に挑戦することで、自分自身の仕事や人生に対する価値観は磨かれていく。

現在、「やりたいことがみつからない」と悩んでいる理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の方はぜひ、職場に沢山転がっている「やりたくないこと」に挑戦してみてはいかがだろうか?

投稿者
高木綾一

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関西医療大学 客員准教授

PT・OT・STのキャリアデザインのコツ 知識・経験は形にしよう!

キャリアコンサルティングを行っていると様々な人と出会う。

その中でも、キャリアコンサルタントの私が驚くほどの知識と経験を持つ人がいる。

リハビリテーション分野における知識や経験値が素晴らしく、その実績があればどこにでも引っ張りだこになれる人である。

しかし、残念ながら、実際には引っ張りだこになるどころか、転職活動もままならない状況である。

それはなぜか?

知識や経験を具体的な形にしていないため、取引相手に自身をマーケティングすることが難しいためである。

学会発表
論文発表
学位取得
研修会講師
プロジェクト成果
ブログやSNSによる情報発信
などが乏しいため素晴らしい知識や経験を可視化できないのである。

採用担当者は、リハビリテーション分野の専門的知識は持ち合わせていないため、面接で求職者の話を聞いてもその人の実力を推し量ることが難しい。

よって、実力を簡単に確認することができる「形」が重要性を増す。

知識や経験が宝の持ち腐れにならないためには、それらを活かして得たアウトカムを明確にする働き方が重要である。

そして、転職とはマーケティングであるということを理解することも重要である。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が資格だけを振りかざせば高待遇で転職ができる時代は完全に終焉している。

採用者という取引相手に自分を購入してもらえるだけの材料を作る必要性が高い時代になったと肝に銘じるべきである。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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関西医療大学 客員准教授

PT・OT・STのキャリアデザイン 生活・仕事リズムを変えることがキャリアデザインの第一歩

「今後が、生活や仕事が不安だ。でも、どのように行動したら良いかわからない!」と悩んでいる理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は多いのではないだろうか?

本サイトでも、何度も取り上げているようにセラピストの将来は不安定な要素に溢れている。

セラピストの働き方、生き方、社会貢献の仕方が益々重視される世の中になっていくだろう。 このような状況で、セラピストどのようにすればよいのだろうか?

一つだけ言えることは、今の生活や仕事の延長線上には、大きな生活や仕事の変化はなく、人生が好転する可能性は低いということだ。

毎日、同じ時間に出勤して、同じような仕事をして、同じ仲間と話して、同じ時間に帰宅して、同じ休日の過ごし方をして、同じテレビを見て・・・・・という生活が永遠と繰り返されているセラピストは要注意である。

キャリアデザインとなると人生計画、スキルアップ、マネープランなど難しいことを考えがちである。

しかし、キャリアの変化とは、日常生活の変化から始まるものである。

今の状況から抜け出したい 今の自分を変えたい と思うセラピストはぜひ、日々のリズムを変えることをお勧めする。

出勤の時間を変えてみる
早朝に散歩をしてみる
筋トレを始める
食事の場所を変える
高級な服や時計を身に着けてみる
いつもとは違う
ジャンルの本を読んでみる
いつもとは違うセミナーを受けてみる
異業種の方と話をしてみる
知らない大学の講座を受けてみる
一人で海外に行ってみる
など、生活や仕事のリズムを変えてみることが重要である。

人は生活や仕事のリズムを変えると、普段意識していないことを意識する。

自分自身の在り方 自分の能力や知識の程度 他人の価値観 大切なものやこと などを考えることで、自身の行動が変化していく可能性が高い。

生活や仕事のリズムを変えることに、キャリアデザインのヒントが沢山隠されている。

投稿者
高木綾一

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キャリアを変えたいPT・OT・ST 必読 クランボルツのプランドハプスタンスセオリー

変化の激しい時代では、計画したキャリアに固執することは避けたほうが良い。

なぜならば、自分のしたいことに固執をしてしまうと、時代の変化によって生じる様々な可能性を見捨てることになる。

したがって、自分のしたいことだけでなく、行動の幅を大きく持ち、様々なことにチャレンジすることにより生じる様々な可能性に出会うことが大切である。

これはスタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授は提唱したプランドハプスタンスセオリーの考え方である。

この理論の中核をなす考え方は、「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」というものである。

自分の人生における出会いや出来事の中に自分の仕事や人生に大きな影響を与えるものを見つけて、それをキャリアに積極的に活かしていくという考え方である。

しかし、意味のある出会いや出来事は待っていても発生しない。 転機となる出会いや出来事と遭遇するためには、積極的に行動する必要がある。

例えば、研修会、交流会に参加することや、新しい資格を取得すること、新しい仕事に携わるなどの行動は、自分の人生に意味のある出会いや出来事を発生させる可能性が高い。

そこで、出会った人や生じた出来事は、偶然に発生したものであるが、自分が行動したことによって生じたものである。

そういう理由からこの理論は、プランドハプスタンス理論、すなわち、計画された偶発性理論と呼ばれる。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士として、目標が不明確なまま悶々と働いていても、キャリアの突破口は開けない。

そういった時は、とにかく、動くこと大切である。

図書館に行ってもいい
アルバイトをしてもいい

自然をみてもいい
昔の友人にあってもいい
研修会に参加してもいい 1f2c65945d36631f8457c0651180b114_s 日頃の生活では、感じることが少ない感情の動きを起こす必要がある。

そうすることで、沸々と新しい意欲がわいてくる可能性がある。

プランドハプスタンスセオリーは、キャリアを発展させるためには「とにかく動くこと」が重要であることを示している。

今の仕事が面白くない やりたいことがみつからない 特に夢がない などと思っていても状況は少しも変わらない。

とにかく、「動く」。

これに尽きる。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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