PT・OT・STの転職戦略~学び重視型転職か、価値提供型転職か~

一昔前に比べ、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の転職は全く珍しいことではなくなった。

30代半ばまでに複数の職場を経験している人も少なくはない。

転職が一般的なことになっているのは
一つのところで働き続けるという価値観がなくなった
転職を斡旋するエージェント会社が多数存在している
SNSなどで他人の転職事情を知り転職に感化される機会が多い
などが原因と考えられる

ほとんどの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が転職する際に拘ってる事柄は「今の職場の給与より高い職場への転職」である。

簡単に言えば、給与を上げるために転職を考えるということである。

しかし、給与を上げることだけを目的に転職先を選んだ人がその後転職先職場でパフォーマンスが下がり、結局、退職するという事例を散見する。

実は転職には二種類の転職がある。

学び重視型転職
転職先職場から多くの知識や経験を学ぶことができ、自分自身のスキルアップが実現できる転職である。
この場合、学ぶことが主な目的であるため転職先組織に対する貢献には時間がかかるため高い給与をもらうことは難しい。

価値創出型転職
自分自身の知識や経験を転職先組織に提供し、その組織のサービスや売上げ向上に寄与する転職である。
この場合、転職先組織に対する価値提供ができるため給与に関して交渉する事も可能であり、高い給与をもらえる可能性が高い。

つまり、現状より高い給与をもらうためには価値創出型転職でなければ難しいのだ。

価値を提供できずに高い給与をもらうことになれば、当然、職場での評価は低くなり様々な面での処遇が厳しくなる。

給与を上げるために転職を行うことにはリスクがあることを認識するべきである。

転職を考えている人は自分がどちらの転職をしようとしているのかを冷静に考えてほしい。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
あずま整形外科リハビリテーションクリニック
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学保健医療学部 客員准教授