セラピスト主導による保険外サービスが少ない事による弊害

診療報酬と介護報酬の単価の頭打ちにより医療法人や介護事業所の売上は頭打ちになっている。

そのため、多角化による事業拡大を模索する医療法人や介護事業所が増えている。

保険外ビジネスとは文字通り、医療保険、介護保険を用いないサービスである。 現在、散見される保険外サービスは以下のようなものがある。

地域のコミュティーカフェ
トレーニングジム

カルチャースクール
家事代行会社
配食サービス
自費リハビリテーション

これらの事業をイチから始める場合もあるが、近年はフランチャイズへ加盟をすることが増えている。

フランチャイズを利用すれば、コストはかかるが経営ノウハウが手に入り、事業リスクを低減化させることができる。

様々なフランチャイズも増えているため、医療機関などの起業が保険外ビジネスに参入することが珍しくない時代になっている。 ea87bcb082925d58877bbbe0e3e85c20_s しかし、残念ながら、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の保険外サービスへの参入はいまだ一般的なことではない。

残念ながら、企業主導で保険外サービス行われており、セラピストの起業による保険外サービスは圧倒的に少ない。

この原因は、セラピストの資本力が少ないなどが挙げられるが、基本的にはセラピストの起業家精神が乏しいことが根本原因だと考えられる。

リハビリテーションによる保険外事業が企業主導で進めば、結局、企業に雇われるセラピストが増えるだけである。

それでは、セラピストの考えるリハビリテーションの実現は厳しいだろう。

セラピストが真に社会に貢献するためには、セラピスト自身による保険外サービスの実現が欠かせない。

執筆者 高木綾一 セミナー講師 株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士 認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士 修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科