デイサービス・デイケアの利用者がどんどん減る理由

デイサービス・デイケアの運営の悩みとして、「利用者が増加しない」があげられる。

新規紹介がない
利用者が休みがちである
利用者が利用を中止して他の事業所の利用を始める
という理由から利用者が増えないデイサービス・デイケアが散見する。

新規利用者が増えても、利用を継続する利用者が増えなければ永遠に利用者数の安定は見込めない。

利用者数が安定しなければ、月間の売り上げが安定をしないため、新しいことに取り組む余裕がなくなり、新規利用者の獲得に奔走することになる。

それではなぜ、利用者は利用の継続をしなくなるのだろうか?

サービス業における利用継続のポイントは、「経験価値」の有無である。

経験価値とは、サービスを利用した経験から得られる感動や満足感など、感覚的な価値である。

心理的な価値も提供することで、顧客の信頼を得ることができる。

経験価値には以下の種類がある。

SENSE(感覚的経験価値)
視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感を通じた経験
整理整頓・雑音がない・ご飯がおいしい・良い匂い

FEEL(情緒的経験価値)
顧客の感情に訴えかける経験
大切にされているという実感・接遇・トラブルへの対応

THINK(創造的・認知的経験価値)
顧客の知性や好奇心に訴えかける経験
何かに挑戦できる環境・行きたくなるサービス

ACT(肉体的経験価値とライフスタイル全般)
新たなライフスタイルなどの発見
デイサービス・デイケアに行っていることを周囲に自慢できる
新しいライフスタイルを提案できる

RELATE(準拠集団や文化との関連づけ)
特定の文化やグループの一員であるという感覚
デイサービス・デイケアのメンバーであることを誇りに思える

利用者が多いデイサービス・デイケアではこれらの経験価値に訴求したサービスを展開している。

特に、これから価値観が多様化している団塊の世代がデイサービス・デイケアの利用者になることを考えるとACTに訴求したサービスが重要である。

目標のないデイサービス・デイケア
活気のないデイサービス・デイケア
毎回同じレクレーションのデイサービス・デイケア
ではACTを提供することはできない。

あなたのデイサービス・デイケアは大丈夫だろうか?

今一度、サービスの再考を検討してはいかがだろうか?

 

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科