合議制という名のくだらない会議が医療機関・介護事業所を崩壊させる

現場の意見を吸い上げたい
現場から病院を変えてほしい
現場の声を経営に活かしたい
現場が経営感覚を持ってほしい
などの理由から、物事を決めるプロセスに「合議制」を取り入れる医療機関や介護事業所が多い。

合議制とは、「みんなで話し合って、運営の方針を決めよう」というものである。

しかし、私は断言する。

「合議制を取り入れている医療機関・介護事業所でろくなところはない」

合議制は一見、民主主義・平和主義的であり、なんとなく雰囲気が良い。

しかし
1.意思決定のスピードが遅い
2.責任の所在が曖昧
3.経営の論理を無視した結論が出やすい
という最悪な特徴を有している。

また、「経営責任者や管理職が自らの職責を丸投げする手段」として、「合議制」は都合が良い。

「自分自身が仕事をしたくないから、現場の職員に仕事を振りたい。本音を言うと、嫌われるから、合議制を導入して、みんなで決めてもらおう。」という魂胆である。

よく、「現場に経営感覚を持ってほしいから合議制としている」という経営者がいるが、はっきり言って現場が経営感覚など持てるわけがない。

経営感覚をもつ動機や志、そして経営責任としての処遇がない人たちに、どうやって経営感覚ももってもらうのだ!!

だいたい、「経営感覚を社員に持たせる」こと自体が、ブラック企業の所業である。

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社員が経営感覚を持たなくても、うまく運営できるようにカジ取りしていくのが、経営者や管理職の役割である。

最大の矛盾は、合議制であるからこそ、責任が分散して、誰も責任ある行動をとることができないということである。

病棟の稼働率が低下した
リハビリテーションの患者が減った
外来の新患が減った
ケアマネからの紹介が減った
人件費が増加している
残業代が増えている
離職者が増えている

こんな状況になった時にだけ、「合議制でみんなで対策を考えよう」という経営者や管理者はさらに最低である。

大体、こんな状況にならないようにするのが、経営者や管理者の仕事ではないか?

合議制に騙されてはならない!!