あかんもんは、あかん。というマネジメントが最後は勝つ。

限りなくブラックに近いマネジメント手法が、全国津々浦々には存在する。

筆者のもとには、全国から様々な質問が寄せられる。

医療保険で疾患別リハビリテーションの上限日数が超えたので、疾患の付け替えをしていますが、それはだめでしょうか?

通所リハビリテーションで利用者にマッサージを提供していますが、それではリハビリテーションにならないでしょうか?

服薬指導において、意思疎通が取れない患者に対して、元気ですか?と声かけだけで加算をとるのはだめでしょうか?

回復期リハビリテーション病棟の医師が患者の回診をほとんどしないのが常態化していますが、やっぱりまずいですよね?

1時間の訪問看護で毎回、半分以上は看護に関係のないおしゃべりをして、1時間の算定をしてますが、これってばれないですよね?

これらの質問は本当にあったものである。

全部、「あかんにきまってるやん!」(大阪弁)です。

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このような質問をしてくる人は、心のどこかに「自分たちはとんでもないことしている。だから、誰に駄目だと言ってほしい」という心理が働いている。

私から、「そのようなはすべていけないことだ」と諭すように話をすると、「自分たちのしていることが、だめだと感じている。しかし、経営幹部からのプレッシャーがあり、やってはいけないことを容認している。どうしたものか・・・」という気持ちを打ち明けてくる。

しかし、あえて言う。

経営幹部からのプレッシャーだろうが、なんだろうが、「あかんものは、あかん」である。

こういったモラルハザードを容認する組織は、遅かれ早かれ必ず崩壊する。

経営幹部と喧嘩しろと言っているのではない。

モラルのある事業所運営を行うことも、医療・介護の国家資格を持つ専門職の職責である。

政府や保険者は様々な手法を通じて、医療・介護事業所で行われているモラルハザードを把握している。

そのモラルハザードに加担している専門職に対しては、診療報酬改定や介護報酬改定を通じて手痛い打撃を与えてくる。

「あかんもんは、あかん!!ちゃんとした事業所運営をしよう!」という気持ちを強く持つことから、事業所改革は始まる。

事業所改革の強い気持ちを持つことができないことを、経営幹部からのプレシャーという言い訳をして、責任転嫁をしてはいけない。

管理職を今こそ、立ち上がれ。