理学療法士・作業療法士・言語聴覚士のステークホルダーはなんだ?

ステークホルダー
利害関係者
消費者(顧客)、従業員、株主、債権者、仕入先、得意先、地域社会、行政機関であり、自身との関係の中で、利害が発生する間柄であること。

あらゆる職種にはステークホルダーが存在する
当然、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医師、看護師、薬剤師・・・・にステークホルダーが存在する。
多くの医療・介護従事者は、利害関係者を患者や利用者と認識している。
これは正しい。
サービスを直接提供する相手である患者や利用者は、サービスの提供に対し対価を支払う関係であることから間違いなく利害関係者である。

しかし、患者や利用者のみが利害関係者であると考えるのは、間違っている。
医療・介護従事者にとって利害関係者は、多様に存在する。
例えば、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士にとって、医師やケアマネージャーは間違いなくステークホルダーである。

医師やケアマネージャーの指示や計画により、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は自らの任務を果たすことが出来る。その任務の成否は、医師やケアマネージャーの任務にも影響を与える。いわゆる一人の患者や利用者の運命に影響を与える共同体として関係である。
したがって、医師やケアマネージャーにとっても、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士はステークホルダーである。

ステークホルダーを考えることができない医療・介護従事者は多い。
特に職人肌の職種ほどステークホルダーに対する視野が狭い。
職人は、自分のこだわりの実現や自分特有の作品に対する指向性が強い。
したがって、ステークホルダーに対する視野が狭い傾向がある。

しかし、今の世の中は、ステークホルダーとの連携や拡大が評価される時代である。
組織や社会の課題を解決することが、より評価される現代では、ステークホルダーを特定し、重要視できない人は、淘汰される可能性が高い。

職人肌の職種の持っている技術・知識は、間違いなく組織課題や社会課題の解決に有用なものである。
職人の持っている能力を組織や社会に還元するためには、ステークホルダーを今一度整理し、そのステークホルダーにどれほど貢献できているのか?を検討する必要がある。

理学療法・作業療法・言語聴覚療法・看護・介護も手段であり、目的ではない。
その目的はステークホルダーと共有している組織や社会課題の解決である。