セラピストの人材育成の第一歩は標準化の方針を示すことである

リハビリテーション部門の人材育成がうまくいっていない事例は多い。

利用者からクレームが多い。

仕事が遅く、同僚からも信頼がない。

他部門からも度々苦情が入る。

そんなセラピストはいないだろうか?

このようなセラピストがいると現場の雰囲気も悪くなり、組織全体の力も低下していく。

しかし、このような問題セラピストがいるリハビリテーション部門が、全く、人材育成や研修を行っていないわけではない。

研修、指導、面談などを行っているにもかかわらず、問題セラピストは生まれる。

これはなぜか?

まず、問題セラピストの本質を考えてみる。

問題セラピストの「問題」とは何か?

下記の例を考えてみよう。

接遇が悪くて、利用者より嫌われてるセラピストがいたとする。

組織は、このセラピストを「問題セラピスト」だと認定する。

それは、求めている水準の接遇ができていないからである。

 

図 接遇が悪いセラピスト

つまり、人材育成では求めているサービス水準を明確に示し、全職員のサービスの標準化を目標とする必要性がある。

特に接遇は、文章化、可視化されにくいものであることから、抽象的な指導や教育になってしまうことが多い。

接遇においても具体的な接遇の方法を明示し、サービスの標準化を示すことが必要である。

リハビリ技術、接遇、連携、書類業務・・・全てにおいて標準化が必要である。

あなたの組織ではサービスの標準化の方針はありますか?

一度、サービスの在り方を検討してはいかがだろうか?

 

投稿者
高木綾一
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

イラスト提供
福山真樹
理学療法士
イラストレーター

他職種に貢献することができないセラピストは淘汰される

多職種連携が推奨されて久しい。

多職種連携は口で言うのは簡単だが、実際はかなり難しい。

利害関係が違う職種同士が連携するのは想像以上にハードルが高い。

そのため、多くの医療機関や介護事業所では多職種連携は成功していない。

それでは、多職種連携を成功させるためにはセラピストはどのような意識を持つべきだろうか?

それは、セラピストの評価や技術が看護師、介護職、家族、介護支援専門員、医師などの他職種の仕事上の問題解決に貢献することである。

セラピストの仕事は、「患者や利用者のため」と考えられているが、これは間違いではないが完全な正解ではない。

実は、セラピストの仕事は「他職種のため」に存在してる。

例えば、介護職に貢献することができるリハビリテーション技術は沢山ある。

ポジショニング・シーティング・摂食嚥下・福祉用具・トランスファー・認知症対応・・・・などである。

これらの技術を用いて、介護職の業務を支援することは十分可能である。

しかし、現実はどうだろう?

介護職の業務を支援するどころか、介護職に様々なお願いをして一方的に仕事を増やすようなことはしていないだろうか?

仕事が増えるという多職種連携が進むわけがない。

あなたの職場のセラピストはセラピスト以外の職種の業務を支援することができているだろうか?

執筆者
高木綾一
株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

リハビリ部門の新人の質が落ちてきた!!どうすればよいか?

昔と比較して新人の質が落ちてきた!!

そんなことはありませんか?

若者の価値観も変化しています.

だから、リハビリ部門も今まで通りの対応ではだめです。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科

リハビリ部門 上司が現場セラピストから嫌われている
中間管理職としてどうすればよいの?(youtube動画)

2018年9月2日QOLサービス様のセミナーで頂いた質問の一つです

上司と現場の板挟みありますよね

それに対する私の見解です

リハビリテーション部門のマネジメントでは中間管理職の役割は相当重要です

 

クレームや文句は得意だが、チームのために行動できないリーダーの皮をかぶっているセラピストがいる

リハビリテーションの現場には、知識も技術もあり若手から慕われているリーダー格のセラピストがいることが多い。

そのため、そのリーダーは若手に良くも悪くも影響を与え、組織にとって油断ならない存在となることがある。

このようなリーダーは、若手や周囲のセラピストに対して、リーダーシップを発揮し組織や業務の在り方に対して異議を唱えることもあり、まさに現場の代表者として活動する。

本人は「自分が素晴らしいことをしている」という自覚症状があり、「組織や個人に対して異議を唱えること」への活動を増長させることが多い。

しかし、ここには重要な視点が抜けている。

リーダーとして優れていても部下として優れていなければ、組織からの評価は得られないという事である。

部下として優れているという事はどういうことか?

それは、組織の一員としてチームプレイに徹し、組織の方向性を建設的な意見を述べることで調整していくことである。

リーダーシップが優れている人の組織に対する異議申し立ては、組織の弱点や上司の欠点を指摘することが多い。

しかし、組織の弱点や上司の欠点を指摘するだけでは、それはただの「クレーム」「文句」である。

優れた部下は組織の弱点や上司の欠点を補うために自分にはどのようなことができるか?を考え、建設的な意見を述べることができる。

リーダーとして優れていても部下として優れていなければ、組織からの高い評価は得られない。

あなたの職場にはいないだろうか?

クレームや文句は得意だが、チームのために行動できないリーダーの皮をかぶっているセラピストが。

執筆者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術)
関西医療大学保健医療学部 助教
関西学院大学大学院 経営戦略研究科