3年前の自分は今の自分をどう評価するか?

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の資格取得が目標であった学生時代は、資格取得のために一生懸命勉強し、日々が充実していた。

しかし、資格を取って働きだすと仕事ができる喜びに溢れていたが、徐々に仕事がマンネリ化し、仕事内容にワクワクしなくなる・・・

こんな気持ちになっているセラピストは多いのではないだろうか?

資格を取得してしまえば、もう目標は達成されている。

そのため、働いてから目標を失っているセラピストは多い。

今の働き方や仕事内容に不満や不安をなんとなく感じている人は、次のように自分に問いかけてほしい。

change「三年前の自分は今の自分をどう評価するか?」

この答えに対して、肯定的な回答が導き出せない人は今すぐ、自分の働き方や仕事内容の変更を考えたほうが良い。

過去の自分が今の自分を認めないのは、主体的にキャリア・デザインを行っていない証拠である。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の働き方は大きく変わっている。

医療から介護への流れ
自助・互助サービスの拡大
質の高い教育やマネジメント
などの時代の大きな変化はセラピストにとってこの上ないチャンスである。

この大きなチャンスを傍観者として過ごすか否かはすべてはキャリア・デザインの実践のかかっている。

過去の自分と会話し、今の自分を突き動かす。

あなたの過去の自分は今の自分を認めてくれますか?

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
茂澤メディカルクリニック
たでいけ至福の園
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学 客員准教授

「他人の目が気になる」なんて、ばかばかしい

他人の目が気になる人が多い。

他人の目が気になって、自分のしたいことができない、発言したいことが出来ない人が多い。

他人の目が気になることの弊害は大きく、キャリアデザインにはマイナスの影響を及ぼすことが多い。

他人の目が気になるというのはどういう機序なのだろうか?

他人の目が気になるというのは実は本質をとらえた表現ではない。

他人の目に映る「自分」を気にしているが正しい表現である。

つまり、自分で自分を認めることが出来ないため、それを世間に公表したくないという一種の自己否定の心理が「他人の目を気にしている」と言うことである。

もう少し端的に表現すれば、「保身の心理」だと言える。

自分が取り組んでいること
自分が好きなこと
自分が考えていること
自分の人間性
などについて自己否定をすればするほど、他人の目が気になって仕方がなくなり、それらの事実を封印することで、心理的安定を図っている状態と言える。

では、果たして周囲の人はそれほどあなたに興味があるだろうか?

それほどあなたの行動に対して反応するだろうか?

多くの人は、あなたのことなんか考えていないし、みんな自分のことで精いっぱいである。

あなた自身も、他人の行動に逐一反応しているだろうか?

他人は自分が思うほど自分のことを考えてはいない。

そんなことばかり気にして無駄なエネルギーを使うのはもったいない。 0ea25d7c2d7dba7767481d8558abafe7_s 人間は忘れる動物である。

ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスの発表した「エビングハウスの忘却曲線」によると
20分後には42%忘れる
1時間後には56%忘れる
9時間後には64%忘れる
1日後には67%忘れる
2日後には72%忘れる
6日後には75%忘れる
31日後には79%忘れる とのことである。

つまり、相当な出来事でない限り、周囲の他人があなたについて興味を示し続けることはないと断言できる。

キャリア・デザインは主体性が重要である。

自らの判断と決断で自分の人生を決めていくことが原則である。

もちろん、判断や決断のプロセスにおいては、自分の置かれている環境も配慮しなくてはならない。

しかし、そのプロセスは他人の目によってコントロールされるものではなく、自分自身の主体性で実行しなければならない。

他人の目を気にするなんてやめた方がいい。

それは、自己否定であり、保身である。

また、誤解を恐れずに言うと、誰もあなたにそれほど興味はない。

 

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
茂澤メディカルクリニック
たでいけ至福の園
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
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理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学 客員准教授

嫌なことを沢山経験するから本当にしたいことが見つかる

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の中には、「やりたいことがみつからない」という人が多い。

この「やりたいことがみつからない」現象は、キャリア開発の大きな障壁となり、次のような悪循環を招く。

やりたいことがみつからない
→何をして良いかわからない
→何も行動しない
→人との出会いや出来事が発生しない
→やりたいことがみつからない

つまり、やりたいことがみつからないという視点に囚われていると、永遠に「やりたいこと」と出会うことはできない。

世の中には、「やりたいこと」をして成功している理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は確かにいる。

脳血管障害の研究者でもある理学療法士
呼吸リハビリテーションの匠である理学療法士
認知症リハビリテーションに長けている作業療法士
応用的動作能力の改善に強い作業療法士
全身的にアセスメントができる言語聴覚士
高次脳機能障害や認知機能の研究者である言語聴覚士
など、自分のしたいことを「やりまくっている」セラピストは沢山いる。 路上に置かれたドア それでは、この人たちは最初から、「やりたいこと」に出会うことができたのだろうか?

結論から言うと、最初からやりたいことに出会う人は皆無である。

「やりたいこと」を実践できている人は、多くの「やりたくないこと」を実践し、自分の価値観を研ぎ澄ましたうえで、「やりたいこと」にたどり着いている。

少し、哲学的に表現すると、「やりたいこと」は「やりたくないこと」が存在することで初めて成立すると言える。

したがって、「やりたくないこと」を経験しない人には「やりたいこと」との出会いはない。

幸いにも世の中や職場には「やりたくないこと」は、沢山存在している。

「やりたくないこと」に挑戦することで、自分自身の仕事や人生に対する価値観は磨かれていく。

現在、「やりたいことがみつからない」と悩んでいる理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の方はぜひ、職場に沢山転がっている「やりたくないこと」に挑戦してみてはいかがだろうか?

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
茂澤メディカルクリニック
たでいけ至福の園
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関西医療大学 客員准教授

PT・OT・STが知っておきたい介護保険の財政構造

介護保険の財源構造のポイントは以下4点となる。

1)介護保険の財源は保険料5割・公費5割である
介護費用から利用者負担分を除いた介護給付費と地域支援事業の費用は、保険料と公費で賄われている(下図)。 ddeaare

2)1号保険料と2号保険料の負担割合は人口比と同じ
保険料の負担割合は、人口比に応じ、一人当たりの平均的な保険料がほぼ同じ水準になるように定められている。
したがって、地域ごとに一人当たりが納める介護保険料は異なるため、保険料の差は社会問題となりつつある。
下記の事例は京都府内の介護保険料の違いを示すものである
(2015年4月29日 京都新聞より一部抜粋)。
第二号被保険者の負担割合は、3年ごと政令により改定され、一律のものとなるが、第一号被保険者の負担割合は調整交付金の率により異なる。 7415bb879e786d1289313b5311f472c5

3)市町村の財政力格差のため調整交付金が交付される
介護給付と総合事業の国の負担のうち、5%程度は市町村の財政力の格差を是正するための調整交付金として支給される。
普通調整交付金と特別調整交付金の二種類がある。
普通調整交付金
第1号被保険者のうち75歳以上である者の割合(後期高齢者加入割合)及び所得段階別被保険者割合の全国平均との格差により生ずる保険料基準額の格差調整のために交付されるものである。
特別調整交付金
災害等の特別な事情がある場合に交付されるものであり、普通調整交付金の残額が特別調整交付金の総額となる。

4)財政安定化基金は市町村に資金の貸付・交付を行う
見込みを上回る給付費増や保険料収納不足により、市町村の介護保険特別会計に赤字が出ることとなった場合に、一般財源から財政補填をする必要のないよう、市町村に対して資金の交付・貸付を行うものである。
設置主体は各都道府県(原資は、国:都道府県:市町村(保険料)が1/3ずつを負担)。
交付:3年ごと(事業運営期間最終年度)に、財政不足額のうち、原則として保険料収納不足額の1/2を交付する。
貸付:毎年、原則として保険料収納不足及び給付費増による財政不足額の全額(交付があるときは交付額を除いた額)を貸付する。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
茂澤メディカルクリニック
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修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学 客員准教授

PT・OT・STのキャリアデザインのコツ 知識・経験は形にしよう!

キャリアコンサルティングを行っていると様々な人と出会う。

その中でも、キャリアコンサルタントの私が驚くほどの知識と経験を持つ人がいる。

リハビリテーション分野における知識や経験値が素晴らしく、その実績があればどこにでも引っ張りだこになれる人である。

しかし、残念ながら、実際には引っ張りだこになるどころか、転職活動もままならない状況である。

それはなぜか?

知識や経験を具体的な形にしていないため、取引相手に自身をマーケティングすることが難しいためである。

学会発表
論文発表
学位取得
研修会講師
プロジェクト成果
ブログやSNSによる情報発信
などが乏しいため素晴らしい知識や経験を可視化できないのである。

採用担当者は、リハビリテーション分野の専門的知識は持ち合わせていないため、面接で求職者の話を聞いてもその人の実力を推し量ることが難しい。

よって、実力を簡単に確認することができる「形」が重要性を増す。

知識や経験が宝の持ち腐れにならないためには、それらを活かして得たアウトカムを明確にする働き方が重要である。

そして、転職とはマーケティングであるということを理解することも重要である。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が資格だけを振りかざせば高待遇で転職ができる時代は完全に終焉している。

採用者という取引相手に自分を購入してもらえるだけの材料を作る必要性が高い時代になったと肝に銘じるべきである。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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たでいけ至福の園
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
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理学療法士
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