筆者は2000年当初より、リハビリテーション業界に関わってきた。
この20年近くの間にリハビリテーション業界は大きく変容し、そこで働く理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は様々な人間模を映し出してきた。
時代に飲み込まれる者
時代を読んで活躍する者
ただ、時代を傍観する者
セラピストの人生の複雑化はより激しくなってる。
2000年に回復期リハビリテーション病棟が開設され、順調に成長してきたが算定単位数が財務省の目に留まり、直近では厳しい診療報酬改定が相次いでいる。
また、2008年に医療保険に疾患別リハビリテーションが導入されたことで、介護保険リハビリテーションが着目された。
当時、突如としてリハビリテーション特化型デイサービスが出現し、全国各地に広がった。
当初はデイサービスにおけるリハビリテーションとして注目され、現在までに4万件を超えるデイサービスが存在するまでに至った。
しかし、2018年度介護報酬改定ではリハビリテーション特化型デイサービスに暗雲が立ち込めている。
リハビリテーションだけを行うことは、デイサービスの役割ではないことを厚生労働省が主張している改定内容であるからだ。
また、2018年度介護報酬改定では、訪問介護におけるリハビリテーション、通所リハビリテーションや訪問リハビリテーションにおける要支援者向けリハビリテーションが評価されることになった。
これらのことに愚直に取り組んでいた介護保険事業所が突如として評価されるに至った。
これまでのようなリハビリテーションの歴史的な変遷を踏まえると、わかることが2つだけあると言えるだろう。
それは、既定路線の上にリハビリテーション業界の未来はないということである。
そして、新たなリハビリテーションのカタチを受け入れる時代の窓は突然、開かれるということである。
これからも、新たなリハビリテーションの窓が開かれていくだろう。
その窓を開けるのは誰か?
その窓からはじき出される者は誰か?