新型コロナウィルスで追い込まれた経営者や管理者は本性を現す件

2020年4月になって日本では新型コロナウィルス感染症が全国的に広がり、日本社会に大きな打撃を与えている。

特に、経済活動に与える影響は大きく、世界大恐慌レベルの不況になると予想されている。

今現在、多くの経営者や管理者は経済的な不安を強く感じている。

経済的に不安を感じると人間は極度のストレスを感じ、そのストレスはその人の本性をあぶりだす。

筆者が医療や介護の経営者や関係者より感じる「悪い本性」は以下の三通りである。

パターン① 都合の良い依頼をする人
人間関係も疎遠でかつ信頼関係が破綻している人が、自社の経営や運営が思わしくなくなり、急に不安になったことで、急に連絡をしてきて「色々と助けてほしい」と懇願する都合良すぎる依頼をしてくる人

パターン② すぐに減給・雇止めを言っちゃう人
日頃は「職員は会社の財産だ!皆さんのおかげで会社は成り立っている!」と公言しているが、経営状態に不安を覚えるとすぐに、減給やシフト調整を醸し出し、リストラの臭いがプンプンする人

パターン③ 売上低下を他人の責任に転嫁する人
日頃から経営改善の努力や従業員の教育などを放置し、いざ、経営状態が悪くなると職員の努力が足りないから経営状態が悪いと経営者としての責任を転嫁する人

これらの本性は平時においては、表面化することはないが有事においては顕著に表面化してくることが多い。

このような本性はその人の価値観や他人に対する思いを如実に表したものである。

したがって、このような本性を感じた時は、この経営者や管理者とこれからも長い間一緒に働くべきか?を考える良い機会である。

新型コロナウィルスにより職場ではいろいろな人の本性が見えているのではないだろうか?

ちなみに、私はこんな経営者か管理者とは長い間一緒に働きたいとは思わない。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
あずま整形外科リハビリテーションクリニック
茂澤メディカルクリニック
たでいけ至福の園
国家資格キャリアコンサルタント
リハビリテーション部門コンサルタント
医療・介護コンサルタント
理学療法士
認定理学療法士(管理・運営)(脳卒中)
呼吸療法認定士
修士(学術/MA)(経営管理学/MBA)
関西医療大学 客員准教授

 

PT・OT・STの新人は気をつけよう!第一印象は非言語情報で決まる!

新人の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の皆さんは、毎日、緊張しながら仕事をしているのではないだろうか?

私が新人の頃は医師、看護師、先輩療法士、そして、患者や患者家族に気を遣う日々だったことを覚えている。

新人としては自分の評価を上げて、組織から必要とされる人物になりたいと思うのは当然のことだろう。

周りからの評価を上げるためには、ひたすらに良い臨床をすることだと考えるかもしれない。

それは、間違いではないが、完全な正解ではない。

仕事において人間関係を良好とし評価を高めるためには、第一印象が重要である。

心理学において、第一印象がその人の評価や好感度を大きく影響することが分かっている。

それでは、人の第一印象は何で決まるのだろうか?

心理学者アルバート・メラビアンの研究によると他者が受ける印象は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成されていると言われている。

しかし、その構成比率は大きく異なるものである。

言語情報 7%

聴覚情報 38%

視覚情報 55%

つまり、人間は人が発する言葉の内容ではなく、その人から放たれる聴覚情報や視覚情報に基づき、第一印象を決定づけていると言える。

わかりやすく言うと
どれだけ、素晴らしいことを言っても
どれだけ、理論的に物事を解説しても

高圧的な態度であったり
相手を馬鹿にしている態度であったり
だらしない服装や奇抜な服装をしていたり
であれば相手の印象は最悪なものとなる。

第一印象が悪い場合、それを挽回することは容易ではない。

したがって、初対面では常に第一印象の向上のための努力を払わなければならない。

そのためには、第一印象は言語情報ではなく、聴覚情報や資格情報という非言語情報に依存することから、常に懇切丁寧な説明や高圧的ではない謙虚な姿勢が重要となってくる。

新人の皆さんは、まずは良識的な態度、服装を心掛け、謙虚な姿勢を意識し、素晴らしい第一印象を相手に与えてほしい。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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関西医療大学 客員准教授

PT・OT・STは75歳まで今の働き方が可能か?

高齢化の進展が半端ない。

先進国で2000年以降に生まれた子供たちの半数以上が、105歳以上まで生き、 2060年の平均寿命が女性で90歳後半、男性で80歳後半である と予想されている。

特に、日本は救急医療とリハビリテーションが発達し、さらに、今後は健康増進分野の充実も図られていく。

そのため、長寿化は益々進むだろう。

しかし、厳しいことに年金の財源である社会保障費がひっ迫している。

そのため、生活費を維持するために多くの国民が高齢者になっても、仕事を続けなければならない状況となる。

2060年には70歳~80歳ぐらいまで働くことが常識になるだろう。

PT・OT・STの仕事は、肉体労働でもあり、感情労働でもある。

今現在、医療機関に勤めるセラピストは一日18単位の取得、訪問リハビリに勤めるセラピストは一日6件の訪問を標準化されていることが多い。 3cf1e0c9b2c432063e3c063ead201a9e_s しかし、冷静になって考えてほしい。

70歳以上でもその働き方できるだろうか?

体力的にも、感情的にもそのような働き方がいつまでできるのか?

現在のPT・OT・STのキャリアデザインは、20代から40代を対象にしているが、今後は高齢者PT・OT・STのキャリアデザインが大きな課題となる。

70歳以上になってもどのようにして働いていくのか?

別の視点で言い換えると、肉体労働や感情労働をしなくても仕事を継続していくスキルを若い頃から培っているか?と言える。

体を動かすこと・感情を抑制するスキルだけを養っていても、高齢者になった時にそのスキルは陳腐化していく。

よって、高齢者になっても社会や組織に貢献できるスキルを若いうちから考えなければならい。

投稿者
高木綾一

株式会社WorkShift 代表取締役
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関西医療大学保健医療学部 客員准教授

あなたのリハビリテーション部門は下請部門か?横請部門か?

筆者がリハビリテーション部門のコンサルティングやセミナーを行っていると次のような悩みを聞くことが多い。

18単位を取ることで精一杯で、リハビリテーション科は疲弊しています
病院の中でリハビリーション科の立場が低いです
医師や看護師とリハビリテーション科の連携が困難です

このようなリハビリテーション科は概ねセラピストが疲弊しており、かつ、リハビリテーション医療に対するモチベーションも低い。

上層部から指示されただけのことを実践する状態を「下請」という。

下請部門はひたすらに上層部からの指示通り動くだけである。

ノルマの単位数をこなす
加算算定のために動く
収益のためだけの行動を取る
などは下請部門の特徴である。

一方で、他の部門からリハビリテーション部門に「問題の解決」を依頼され、リハビリテーション部門がその問題解決のために活動することもある。

このような状態を「横請」という

横請部門は、他の部門と信頼関係を構築し、他の部門の問題解決のために存在している。

医師や看護師が困っていることをリハビリテーション専門職の立場から解決を支援することから、医師や看護師とリハビリテーション部門は良好な関係を構築できており、また、セラピストのモチベーションも高い。

リハビリテーション部門の管理者はぜひ、横請部門を目指して欲しい。

横請部門になるためには、収益だけではない組織への貢献に焦点を当てた運営が必要である。

そのためには、組織内の課題に目を向けてリハビリテーション部門ができることはないかを探ることが重要である。

投稿者
高木綾一

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PT・OT・ST管理職は要注意!「君は将来どうしたいの?」という質問はやめておこう!

うちのセラピストは目標もなく、困っています
面談でセラピストのやりたいことを聞くのですが、ちゃんとした返事が来ません
セラピストにやりたいことが本当にあるのかどうかわかりません
など・・・で悩んでいる理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の管理職は多い。

この種の悩みは、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の管理職に「セラピストとして働いている人間は、セラピストとして目標があることが当たり前である」という前提条件があるために生じる。

ここに大きな誤りがある。

筆者が学生教育に携わり、キャリアコンサルタントとして多くの人に接してきて分かったことは、「セラピスとして目標を持っている人など圧倒的に少ない」という事である。

別の言い方をすれば、「セラピストとして目標を持っている人はかなりのレアケース」であると言うことである。

なぜならば、多くの人は「セラピストになることが目標であったために、セラピストになった後の目標など真剣に考えることは少ない」からだ。

したがって、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の管理職が部下に向かって「君は将来何がしたいのだ?」「あなたの目標を教えてくれ」「やりたいことを早く見つけなさい」という指導は、何の意味も持たない。

管理職がやるべき仕事は、「セラピストの目標設定の支援」である。

つまり、目標をセラピストが自己決定できるまでの支援をすることが管理職の仕事であり、部下から「目標をヒアリングすること」は仕事ではない。

人間がキャリアにおいて目標を設定するためには「自己概念」「価値観」「キャリアアンカー」を研ぎ澄ます必要がある。

これらの研ぎ澄まし方に関しては以下の記事を参考にして欲しい。

スーパー理論「自己概念」

「人」なぜ働くのだろうか?

部下に目標ややりたいことを質問ばかりしている人は是非、目標設定の支援が管理職の仕事である事を再認識して欲しい。

投稿者
高木綾一

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