臨床に出た途端に検査測定の手を抜くセラピストが多すぎて呆れる件

臨床実習では、あれほど徒手筋力検査や腱反射検査、その他の多くの検査をしていた理学療法士・作業療法士、言語聴覚士は臨床現場に出た途端に、治療技術の提供を優先し検査を行わなくなる。

臨床現場のセラピストの申し送りを聞いていると
筋力低下があります
筋緊張亢進があります
痛みがあります
関節不安定性があります
ADLが低下しています
という説明が多い。

そこで、私から「どれぐらいの筋力低下ですか?」「どれぐらいの筋緊張亢進ですか」と確認すると、明確に答えられないセラピストが非常に多い。

答えられない理由を問いただすと、苦笑いで「検査測定をちゃんとしてません」との回答が来る。

セラピストは実習中にあれほど検査測定をして、患者の問題点の抽出をしているのに臨床に出た途端に、検査測定をしない人種になる。

ゴニオメーターも使わない、打腱器も持たない、画像も見ていない、MMTのやり方も忘れた、整形外科学的テストも知らない、ADLの数値化もまともに行えない、呼吸数も数えない、筋緊張検査も行わない・・・・・・こんなセラピストが山ほどいるのが現状である。

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さらに、タチの悪いのが、基本的な検査測定もしていないのに、最新の知見やエビデンスを上から目線で語るセラピストがいることである。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は医療的な知識を持ち合わせたリハビリテーションの専門家である。

その専門家が、既に明確になっている科学的事実から生まれた検査測定を行わずに、正しいかどうかわからない最新の科学の話をしてなんの意味があるのか?

また、既存の学問や検査を軽視しているセラピストでも、テキトーに理学療法、作業療法、言語聴覚療法を提供していれば特に評判が悪くならないセラピスト業界も、大問題である。

このような問題は、多くの医療・介護現場において、組織マネジメントが全く機能していないことが起因となっている。

セラピストは「二枚舌」が多い。

臨床実習生には、厳しく検査測定の実施を要求し、その検査結果の分析を執拗に迫る。

しかし、同職種や他職種には、検査測定などを要求することはなく、傷の舐め合いのような関係を作る。

学生には厳しく、セラピストにはモノを言えない「二枚舌」な人間が多い。

このような人間が仕事をしているリハビリテーションの現場では、検査測定を行わないことになんの疑問も生じない風土が蔓延る。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士は、国家より医療ライセンスを付与されている。

セラピストが医学という科学に基づいて、リハビリテーションを提供するプロであることを認識しなければ、この業界はさらに廃れていく。

たかが、検査測定と侮るなかれ。それは、科学的に裏付けられた重要なエビデンスである。

 

「金の切れ目が縁の切れ目」であるならば、「金の動きが縁の始まり」である。

「金の切れ目が縁の切れ目」
金があるうちは、ちやほやされたり慕われたりするが、金が尽きれば掌を返すように冷たくなり、関係が切れることをいう。

日本では、この言葉は「お金だけで結ばれた関係は希薄であるから、そういった関係はできるだけ避けるべきである」という意味で使われる。

「お金は悪いものである」という考え方が日本には蔓延っている。

しかし、実社会では「お金の動きから縁が始まる」ことが多く、「縁」を作る方法として「お金を動かす」ということは有効な方法である。

ビジネスの世界では、市場に貢献度の高い商品やサービスをリリースして、実際にお金を動かすことができなければ、その企業やビジネスパーソンは死んでしまう。

お金を動かすことができなければ、誰も協力してくれないのがビジネスの世界である。

当然、縁を結ぶためには「信頼」が重要である。

信頼がない人物との縁は続かないし、リスクが高い。

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しかし、その信頼はお金を動かしていくプロセスの中で醸成されていく。

特に、最近知り合った人に、いきなり信頼を求めるのは難しい。

しかし、実際にお金が動くという事柄を通じて、「信頼」を確認することができる。

お金が動く事柄において信頼できる人物は、「本当に信頼できる人物」とも考えることができる。

お金が動く事柄とは
お金を支払いサービスを受注する
共同出資して事業を行う
事業を通じて得た収入を分け合う
仕事を紹介しあう
などである。

起業家やビジネスパーソンは、「お金を動かす」ことができなければ死に体である。

「お金を動かす」ためには、信頼できるパートナーや仲間が必要である。

「お金を動かしていく」だからこそ、信頼できる仲間も現れる。

信頼できるビジネスパートナーや仲間は人生の資産である。

だからこそ、パートナーや仲間づくりは手をついてはいけない。

 

 

 

あなたは労働時間を提供しているのか?それとも労働価値を提供しているのか?

日本の労働者は、厳しい局面を迎えている。

ワークライフバランスを政府は進めているものの、下流老人、長時間労働、貧困ビジネス、過労死、サービス残業など労働者の環境は厳しい状況が続いている。

日本は和を大切にする国であるため、会社は労働者を守り、労働者は会社を守るという相互依存の関係が昔より続いていた。

しかし、長期にわたる不況や社会保障費による財政圧迫により、企業は労働者を守ることより、収益を上げることを優先させる傾向が強くなった。

2000年代に入ってから、この傾向は著明となり多くの企業が労働者の好待遇を止め、労働生産性の向上を図るという政策へ舵を切った。

経済情勢が悪くなると、企業は経営状態を維持、向上させるために短期間の利益確保、内部留保の確保に傾倒する。

そのため、従業員や現場への労働負荷が増える割には、賃金が上がりにくいという状況が生まれる。

つまり、日本の経済情勢が根本的に好転しない限り、今の労働者の状況は簡単には変化しない。

よって、労働者が与えられた仕事を沢山こなしたとしても、報われにくい社会になっていると言える。

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しかし、一方で多くの労働者は、企業に所属し、労働時間を提供することで賃金をもらっている。

労働者は「賃金をもらうこと」が第一の目的であるから、企業に「労働時間」を提供して働いている。

しかし、賃金を得るための方法は「労働時間の提供」だけなのか?

賃金を得る方法は労働時間の提供以外にも多々存在する。

しかし、多くの人は労働時間の提供しか行っていない。

まさに、現代に働く労働者の問題点はここにある。

賃金を得るもう一つの方法は、「労働価値」を提供することである。

すなわち、労働を通じて提供した価値の多寡により、賃金を得るということである。

このような考え方を持っている医療・介護職は非常に少ない。

9時から17時まで働いて、帰る。という働き方のスタイルでは到底、「労働価値」という考え方には及ばない。

この「労働価値」のメリットは、賃金が上昇する可能性を高くするだけでなく、自分自身の得意分野や好奇心の強い分野で仕事を行うことができることである。

「労働価値」で賃金を得る方法を獲得すれば、 労働環境が熾烈な企業で働く必要性がなくなる。

精神的にも会社に依存せず、自由になることができる。

また、賃金を支払ってくれる対象も、所属している企業から社会にある企業に変化する。

医療・介護職は、労働価値を提供するという概念に乏しい職業である。

なぜならば、医療保険・介護保険という公定価格に守られて、必要最低限の作業をしていれば賃金がもらえる環境が整っているからである。

しかし、そんな職場は間違いなく企業の論理に支配される。

「労働時間」の提供から、「労働価値」の提供へのWork Shiftが求められているが、そのことに気付いている人は少数派である。

働き方に対する個人の価値観が試されている時代に突入している。

 

仕事においては、能力の低い人が能力の高い人を支えている

仕事においては、能力の高い人は、能力の低い人に支えられている。

だから、能力の低い人が多いほうが、能力の高い人にとっては都合がよい。

これは、残酷な話に聞こえるが事実である。

セラピストの分野においても、このことは適応できる。

認知症対応について、能力の低い人が多いから能力の高い人が評価される
動作分析について、能力の低い人が多いからの能力の高い人が評価される
マネジメントについて、能力の低い人が多いから能力の高い人が評価される
呼吸循環器について、能力の低い人が多いから能力の高い人が評価される
地域支援事業について、能力の低い人が多いから能力の高い人が評価される

逆に言うと、能力が低い人が少ない分野で評価される人になることはハードルが高いと言える。

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自身の勤め先や社会を見たときに
能力が低い人が多いなぁ、誰も取り組んでいないなぁ、セラピストが取り組むべきだなぁという分野があれば、その分野で「ほんの少し」だけがんばれば、評価は高くなり易い。

職場にいると、能力の低い人に対して「イライラ」することが多い。

しかし、能力が低い人がいることは、市場原理からいうとそこに大きなチャンスが存在しているということである。

競争能力が高い人材が多い業界はレッドオーシャンへまっしぐらである。

では、果たして、セラピスト業界は競争能力の高い人が8割以上を占めているか?

否である。

まだまだ、セラピスト業界にはチャンスがある。

能力の低い人がいる事実を正面から認めて、実直にキャリアデザインに取り組むべきである。

自分の私利私欲を、従業員に強要する経営者にろくな人間はいない

レベルの低い経営者は本音を言いません。

レベルの低い経営者は「儲けろ・売上を上げろ・病床稼働率を上げろ・利用者を増やせ」と言う本音を、医療機関・介護事業所の「理念」「使命感」「志」という言葉で包み隠して、従業員に伝えてきます。

もっとレベルの低い経営者は、「儲けろ」という本音が包み隠さず出てしまいます。

これはもう、悲惨なレベルの経営者です。

こういった人間は、「自分の私利私欲を満たすために、他人をこき使う」という意図を持っています。

いわゆる、ろくでもない人間です。

なぜならば、従業員は「収益性」「売上」「理念」「使命感」「志」だけでなく、職場の人間関係、やりがい、面白さ、成長できる見込み、評価の仕組み、風通しの良さを働くうえで重視するからです。

そういった要素を全く無視して、「私の私利私欲を満たせ」という要求を強要する人間は、経営者としての資質はゼロです。

人は生まれた時から、自由です。

よって、他人の人生や夢のわき役、奴隷になる必要はありません。

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人生は有限です。

他人の人生に振り回されている時間はありません。

人生の主人公は自分自身です。

経営者は、そういった人間心理を理解したうえで、理念や夢を語り、職場の風土改善を行わなければなりません。

そして、従業員はろくな人間ではない経営者を、ちゃんと見極める必要があります。